三毛犬ジョニーへの伝言

旧「自堕落な蟻」 ブログ名変えました。ジョニーは昔飼っていた可愛いビーグルの名前です。

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「ナミヤ雑貨店の奇蹟」 東野圭吾

あらゆる悩みの相談に乗る、不思議な雑貨店。しかしその正体は……。物語が完結するとき、人知を超えた真実が明らかになる。すべての人に捧げる、心ふるわす物語。
(アマゾンの紹介文より)

強盗を働いてきたばかりらしい三人の若者が、古い日本家屋に逃げ込むところから物語が始まります。
もと雑貨店だったらしいその家は、亡き店の老主人が悩み相談をすることでかって有名だったらしいことを、三人はその家にあった古びた新聞記事から知ります。

・・が、とうに店の主人は亡くなり、店もシャッターがしまったままだというのに、郵便受けから「月のウサギ」なる人物からの、悩み相談の手紙が入れられます。
しかも、それはどうやらこの平成の時代ではなく、過去からの手紙らしいのです。
三人は「ナミヤ雑貨店」の店主に代わって、返事を書くことにしますが・・。

ナミヤ雑貨店と児童養護施設「丸光園」に関わる、過去と現在の人たちの物語が、それそれの視点で5章にわたって綴られます。

中心となるのは悩み相談を受け付けていた「ナミヤ雑貨店」の亡き店主の存在です。

以前「生協の白石さん」の相談掲示板が話題になったことがありました。
もしかして東野さんはこの白石さんに、創作のヒントを得たのかもしれません。

相談者の語るどの物語も、悲しさや苦難があるのですが、登場人する物は人はほとんどみな善人で、物語全体が優しい雰囲気に包まれています。

特に好きなのは4章目の「黙祷はビートルズで」。
ビートルズの好きな、わずか中学三年生の浩介が遭遇する、苦しくめまぐるしい人生の展開に、手に汗を握りつつページをめくりました。
もしかしたらいたずらかもしれない子どもの相談ごとに、頭を抱えつつ真摯に回答するナミヤ雑貨店の店主と、大人になった浩介の思いやりあふれる礼状。

じんわりとしました。

私は「泣ける」を売りにするような小説はあまり好きになれないひねくれ者なのですが、この作品にはそうしたあざとさを感じませんでした。

巧い!そしていいお話です。

心が疲れてきたとき、荒んできたときに、また読み返してみたいです。

ナミヤ雑貨店の奇蹟ナミヤ雑貨店の奇蹟
(2012/03/28)
東野 圭吾

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