三毛犬ジョニーへの伝言

旧「自堕落な蟻」 ブログ名変えました。ジョニーは昔飼っていた可愛いビーグルの名前です。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

映画「秘密」

前に漫画の実写化で、面白いと思ったものはほとんどない、「秘密」も正直不安と書きました。
清水先生は大友監督を褒めていらっしゃるけれど、ネットで上がってくるレビューは、酷評の山また山!
やっぱりこれは失敗作だったのかと思っていました。

そして、ヤフーレビューでは公開前にすでに、最低の1評価がレビューを書くことなく大量につけられていました。
6月に行われた試写会を観た方たちなのでしょうか。たとえ映画に失望したとしてもレビューなしの最低評価とは。
後に「原作ファンが激怒している」という記事をネットで見ました。
でも、私の知る限り原作ファンはどのような感想にせよ、映画をしっかり観て評価しているようなので、無言大量レビューを投稿したのはどんな人たちなんだろう、「秘密」にもアンチというものがいるのだろうか、と首をかしげました。


それはさておき、酷評レビューを先に読んだせいで、少々身構えながら観に行った「秘密」でしたが、私は想像していたよりもずっと楽しめました。
「秘密」の実写化と思わず、登場人物の名前と「死者の脳を見る」という設定以外まるで別の話と思えば、決してつまらなくはなかったです。

清水先生がおっしゃってた通り、MRIの映像は見ごたえありました。
大友監督の作品を今まで恥ずかしながら観たことがないのですが、映像や美術に凝るタイプとお見受けしました。
レトロな外観の第9、露口家の内装、絹子の衣装も凝っていて、視覚的に楽しい。

ただ、貝沼事件と絹子事件を結び付けている上、独自のキャラクターやエピソードを足しているので、やはり多少わかりにくい面もありました。
長いフィルムをやっと2時間半に編集したそうなのですが、後半は場面の切り替わりが唐突だったりと「ぶつ切り感」も。

原作は貝沼は見た目小汚いふつーのおじさんで、それが実はとんでもない異常性を秘めているところに怖さがあるのですが、映画では明らかに「怪しい人」。視覚に訴える映画では、そのほうがいいと思われたのでしょうか。。
絹子は最初からサイコパスという設定。この絹子を演じた女優さんが、なかなかいい意味で「生臭い」。
原作の透き通った感じの美少女絹子とは、まるで正反対の印象でした。
そして絹子の父親を演じた椎名桔平さんが、ほとんどセリフがないにもかかわらず、素晴らしかった。
絹子と危ない一線を越えるシーンでの、絶妙な表情の変化は本当に見事でした。

おおむね私はこの映画を楽しめたのですけど、これだけは残念と思ったのが、犬の脳の映像。
物語の救いとなる犬の視点の映像は、原作通りに「いつも平井少年だけを見ていた」ものにしてほしかったです。

映画での映像は、みんなが犬に笑いかけ、やさしさに溢れた美しい光景になっています。
これはこれでいいのですが、ここに描かれているのは、犬に対する人の優しさです。
私は犬のほうが人よりも、ずっと純粋で愛情に溢れていると思うのです。
犬には飼い主が全てです。
盲目に生まれ、不幸な事故で亡くなった平井少年が、犬の目にはいつも優しく笑っている。
ZIPの優しさは、この怖い物語の救いなんです。
映画と原作は別物なのは、重々承知なのですが、ここは「秘密」で最も私が涙を絞られたシーンで思い入れがあったので、原作通りが良かったなあ、と。

文句をつけてしまいましたが、目を覆うような残酷なシーンもあるけれど、視覚的に楽しくて私は楽しめました。
生田さん岡田さん、松坂さん栗山さんらも、役にはまっていました。
正直分からないところもあったので、DVDが出たら買います。

原作を知らずに映画を観た方たちが、これで清水作品に興味を持って下さることを、切に願っています。












スポンサーサイト

ダ・ヴィンチ8月号

ゴエ様に情報をいただきまして、買いました。ダヴィンチ8月号。
「清水玲子の進化論」と題して、清水先生のデビューからの軌跡を辿っています。

清水先生のロングインタビューも読み応えあり。
安孫子美和先生も、2ページの漫画で清水先生の思い出を語られています。
昔から仲が良いですね。新人時代、お二人で熊本と宮城を繋ぐ文通をなさっていたと。
そのお手紙やイラスト、今にすればファン垂涎ものですね。。

映画で主役を演じられる生田斗真さんのインタビュー記事もあり。
(以下引用)
青木と鈴木の愛情。誰かを守りたい、人を愛したいという気持ち、彼のそういう優しさが、僕は一番好きです。
「秘密」は先端的脳科学と人間の脳の恐ろしさの向こうに、美しい世界が確かにあるということを伝えようとしていると思います。

映画観ました。感想は後で書きますが、生田さんの薪さん良かったですよ。

そして、この特集の白眉は、元ララ編集部の高木靖文さんのインタビュー記事。
(「秘密」の名キャラクター、岡部靖文の名はこの方から取られているそうです。)

80年代の「Lala」は、すごく面白かった。毎月の発売日が楽しみでした。
「日出処の天子」「エイリアン通り」「綿の国星」「摩利と新吾」・・・、高木さんのおっしゃるには、当時のララ編集部には、面白ければ何をやってもいいという雰囲気があったといいます。
それは同社の「花とゆめ」でも同じでしたね。
「ガラスの仮面」「スケバン刑事」「ピグマリオ」「はみだしっこ」「ブルー・ソネット」・・。
少女漫画とは思えないほど、ハードボイルドな作品があったり、奇天烈な作品があったり。
作家にも勢いがありました。

85年、角川が「月刊ASUKA」を創刊し、ララからベテラン作家がごっそり抜けた事件がありました。
一読者に過ぎない私にもただごとではないことは感じられました。
高木さんは「ぼくはまだペーペーだったのでよくわからなかったのですが、当時の編集部は大騒ぎしていたと思います。」と。
「ダヴィンチ」は角川の雑誌なのに、高木さん、ここのところをよくぞ語ってくれました。

抜けた作家の穴埋めとしての、連載人の再構築。
そして、若手作家発掘のための「Lalaシンデレラ賞」で清水玲子の「天女来襲」が受賞。
これは若手作家の作品を毎月一作ずつ掲載し、読者投票で受賞作を決めるものでした。
当時高校生だった私も、「天女来襲」に投票しましたよ^^

97年に高木さんは「メロディ」を創刊。
「ぼくは80年代のLalaが大好きだったんですよ。でも歳を重ね、時間を経ていくと、世の中の売れ筋だったり、売れ線に引っ張られていくこともあります。それを否定はしないけど、97年にメロディを作ろうってなったときに、真っ先にに思ったのが、80年代のLalaだったら作れるな、ってこと。これをできる会社はほかにないだろう、と。
創刊号の表紙は清水さんにお願いしました。清水さんを表紙に持ってきたことで、すべてが変わったのだと思います。」

忘れられない思い出、として、「輝夜姫」を始めたころ、清水さんと奄美大島に取材に行った時のことも語られています。

昔好きだった曲を聴くと、当時の思い出が蘇るように、高木さんの記事に昔を思い出して、少し切ない気分になりました。。

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。