三毛犬ジョニーへの伝言

旧「自堕落な蟻」 ブログ名変えました。ジョニーは昔飼っていた可愛いビーグルの名前です。

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犬の脳を見る。

昔、ジョニーという名の、ビーグル犬を飼っていました。
「飼っているというより一緒に生活している」(だったかな?)という、某CMのキャッチコピーじゃないですが、ジョニーは私たち家族の生活の一部でした。
言葉を解さない犬といえど、お互いの機嫌の良し悪しや、大体何を考えているのかが、あうんの呼吸でわかっていました。
でも、ジョニーは9歳で、フィラリアで死にました。。
死の直前まで、父が帰宅すると、ガリガリに痩せた体で寝床から這い出してきて、出迎えていました。
今でもジョニーのことを思い出すと、愛おしさで、目が潤みます。。

清水玲子の「秘密2003」では、犬の記憶を探ることが、事件解決の重要なカギとなっています。

物語は、自分の家族全員を殺した罪に問われていた、露口浩一の死刑執行の場面から始まります。
「第九」捜査官青木は、自供と犯行が一致するかどうかを確かめるために、露口の脳をMRIスキャナーで見ることにします。
・・そこには、行方不明(遺体が出てないが、露口に殺されたと思われていた)だった、露口の娘、「絹子」が、家族を刺し殺す場面が映されていました。
家族を殺したのは娘の絹子。露口浩一は娘の罪を被っていたのです。露口は、娘の犯罪がMRI捜査で暴かれるのを恐れて、死んだ家族の頭を潰すことまでしていました。

父親の刑が執行されたと知って、雲隠れして絹子が姿を現します。
絹子は青木に、「見たのね?父の脳を?あんた達は人の家のトイレの汚物入れの中身を嗅いでまわっているようなものよ。ゲス野郎!」と挑発的な言葉を浴びせます。
一度刑が執行されてしまった以上、実は絹子こそが犯人でも、彼女は無罪放免、なのです。。

そのころ、青木は父を亡くしていました。
「お前の仕事は立派な仕事だ」と、いつでも青木を激励してきた父。だが葬儀のとき、母からこう打ち明けられるのです。
「お父さん、あんたの仕事、好かんかったと・・」と。。

青木は無力感に打ちひしがれます。人の秘密を知って、一体、どうなる?・・と。

けれど、同時期に警察で調査していた「行方不明高校生リスト」のなかに、露口の脳に映っていた、絹子の交際相手の名前があったことから、絹子逮捕につながるかもしれない、一筋の光が差し込みます。
なぜ、絹子は、家族全員を殺したのか?何か、とてつもなく大きな秘密を、家族に知られたからではないのか・・?
でもたったそれだけの証拠では、推測の域を出ず、絹子の捜査は無理かと思われました。
そのとき・・平井学という13歳の少年が「交通事故」で死亡します。
平井少年もまた、絹子と面識がありました。
青木は、平井少年の脳を見れば、重要な手がかりがあるに違いない、と、少年の家族に少年の脳を見ることを承諾してもらおうとしますが・・・、平井少年は、全盲でした。

もはや、完全に手詰まり。絹子につながる糸は全部切れた、と思ったその矢先、青木は平井少年と一緒に死んだ愛犬、ZIPの存在に気が付きます。
・・・・見るべき脳は、まだある!Zipの脳を見るのだ。
そこに絹子につながる手がかりがあるに違いない!

赤一色(犬は色盲)の、ZIPの見ていた世界は、これまで見てきたどの人間のものよりも、優しさと愛情に満ち溢れたものでした。。そして・・!

以上が大まかな筋です。絹子は、清水作品では珍しく、酷く怖ろしい女ですが、何が彼女をそこまで歪ませたのか、また何故露口浩一は、そこまで娘をかばい続けたのか、の秘密も明らかにされていきます。。

言葉を話せるはずの人間が、思いを伝えられず、誤解を受け、悪意を増幅させていくなかで、言葉を持たないZIPの、邪心のなさ、少年に対する信頼、無償の愛情に心を動かされます。
人間たちの醜さに比べて、犬の心の、何と美しいことか・・・!

この作品は、先に紹介した「夢」の話と合わせて、白泉社から「秘密ートップシークレット2」とし発売されています。
また、月刊雑誌「メロディ」で、今月28日発売の号から、「秘密」の新連載が始まります。
ご興味を持たれた方は、ぜひどうぞ。
秘密―トップ・シークレット (2)    Jets comics 秘密―トップ・シークレット (2) Jets comics
清水 玲子 (2003/05/29)
白泉社

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196:

かばうも何も露口が彼女を怪物にしてしまったんですから・・
露口と絹子おそろいいのはどっち?

2008.05.20 17:07 #- URL[EDIT]
198:金沢の方

はじめまして。
何とお呼びしていいのか分からないので、お名前は入力して下さると嬉しいです。
随分昔の記事に目を通して頂いて・・、アニメの影響でしょうか??

仰るとおり、確かに露口が元凶ですね。
あのシーンは単行本ではじめて加筆されたんですよ。
雑誌掲載時は何で絹子がそんなに父親を憎むのか、ピンとこなかったのを覚えています。。

2008.05.24 01:43 明石 #- URL[EDIT]

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