三毛犬ジョニーへの伝言

旧「自堕落な蟻」 ブログ名変えました。ジョニーは昔飼っていた可愛いビーグルの名前です。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「無花果の森」 小池真理子

夫の暴力に耐え切れなくなった新谷泉は、家を飛び出した。隠れ場所を捜し、ごくありふれた地方都市に降り立った彼女は、狷介な高齢の女性画家に家政婦として雇われることになる。
降り続く雨のなか、時間だけが静かに流れゆく日々を過ごす泉は、思いがけない人物と出会う・・。
追いつめられ、全てを失った男女の愛と再生の物語。芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
(文庫版のあらすじより)

もともと私はあまり恋愛小説を読まないのですが、小池真理子さんの小説だけは昔から愛読しておりました。
「欲望」や「恋」はお気に入りの小説です。

しかし何故か年をとるごとに、しんどさを感じるようになり、「水の翼」「冬の伽藍」あたりは読み終えるとぐったりするようになってしまいました。

しばらく小池作品から遠ざかっておりましたが、書店で見かけたこの本の、黒地に浮かび上がる鮮やかな四つの無花果、というシンプルな表紙に惹かれ、久々に小池真理子さんの文庫を購入しました。
何年ぶりかの小池作品との再会です。

家庭内暴力がテーマなのかと思いきや、主人公と塚本の間に育まれる愛と、逆境からの再生の物語でした。
最後まで静かなトーンで、大きな出来事はあまり起こりません。
あくまで泉の心情の、微かな動きを捉え、粛々と物語が進みます。
後味は決して悪くありません。

脇を飾る女性画家八重子がとても魅力的で、彼女の物語をもっと知りたいと思いました。

あと、何より夫の新谷吉彦。彼の側からの描写も欲しかった。
妻に対して執拗な暴力を繰り返した男の心情やいかに。
いつか夫からの攻撃があるに違いないと、ハラハラしながら読み進めましたが、案外あっけなく引き下がったのに拍子抜けしました。

ファンには申し訳ありませんが、私は新谷に、劇作家の井上ひさしを重ねていました。
「ひょっこりひょうたん島」等々、庶民に愛されるヒット作を連発した天才ですが、癇性な性格で陰では妻を顔が変形するほどボコボコに殴っていたという。
スタッフもそれを知っていて「奥さん、殴られて下さい」と容認していたと。
天才と●●は紙一重なのか。

生贄にされる側はたまったものではありません。

閑話休題。

この作品、帯によると、映画化されたんですね。
DVDが出たら、観てみようかな。

無花果の森 (新潮文庫)無花果の森 (新潮文庫)
(2014/04/28)
小池 真理子

商品詳細を見る


スポンサーサイト
611:

最近、句読点の連なる文字列(小説と言えw)をトンと読んでいません。
寂しいを通り越し、悲しくなり。
悲しいを通り越して、情けなくなります・・。はぁ・・。

人間てのは 変なところに我慢が出来るのでしょうか。
殴られ、蹴られ、罵声を浴びせられても傍を離れない、というのはもうMか?と疑いたくなります。

先月にブラックコンビニを退社したワタシですが、我ながらよくまぁ我慢したなぁ・・と。

だけど
井上ひさし氏のスタッフの言葉に驚きました。
『殴られてください』とは!!!
『逃げてください』じゃないんですね。
原稿さえ上がれば 家族の人間性なんぞ知ったことか?でしょうか。

脱線してしまいました。

環境を変える、新しいことに挑む、というのは勇気がいります。
出来れば 周りが変化してくれないか?と仄かな希望を持ったりします。
それでも改善されないときは 踏み出させねばなりません。

皆が 何かを諦め、何かを見出そうとしています。
この社会は誰かの勇気と決断で出来ているのかもしれませんね。

2015.03.17 16:05 ゴエ #8iCOsRG2 URL[EDIT]
612:無花果の森

これは新聞で連載してたのを読んだのですが、最後に旦那を殺さないので、ちょっと拍子抜けしました(笑)。
映画も観ましたけど、まあまあ良かったですよ。なぜか主演が韓流スターなんですけど、それもまた小池真理子の書くイケメンっぽいですね。

2015.03.17 20:03 ルシフ #- URL[EDIT]
613:ゴエさん

ブラックコンビニでのお勤め、長いことお疲れさまでした。
(何だか刑務所から出所した兄貴を出迎える弟分のようですが、お気になさらないで下さいv-355
まずはお体を休めて下さいね。

私もそろそろパート先を探さなくては~、と言いつつグズグズしていたら、一人暮らしをしている実母の具合が悪くなり、今は東京と栃木の間を行ったり来たりしています。パート探しは一時お預けに。しかし電車で往復4時間かかるおかげで、このところ本がたくさん読めるようになりました。

離婚は結婚の5倍のエネルギーを要するといいますね。
この主人公にも「何でもっと早く出て行かなかったんだろう」と思いますけれど、現実になってみれば大変に勇気のいることなんでしょう。
ゴエさんの「この社会は誰かの勇気と決断で出来ているのかもしれませんね」というお言葉、全くその通りだと思いました。

2015.03.20 23:49 明石 #- URL[EDIT]
614:ルシフさん

コメントありがとうございます。

さすがはルシフさん!映画情報ありがとうございます。
塚本役がユナクさん・・でした?最近あまり映画を見ていないので、お二人とも知らない俳優さんでした。。
韓流スターなんですね。ぜひ観てみます。

確かに泉が夫を殺してくれたら、読んでる方はスッとしますねw

2015.03.21 00:01 明石 #- URL[EDIT]

管理者にだけ表示を許可する
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。